大阪IRで人手不足が深刻に? 外国人労働者の獲得が激化

2030年秋頃の開業を目指す大阪IR(統合型リゾート)。

カジノ、ホテル、国際会議場などの整備に伴い、近畿圏では大きな雇用創出が見込まれる一方、外国人材の確保が重要な課題となりそうです。

ニッセイ基礎研究所の試算では、外国人労働者の需要は、近畿圏の建設フェーズ(2025~2030年)で累計約1.8万人、

運営フェーズでは開業3年目時点で約1万人に達するとされています。

 

特に影響が大きいとされるのが、次の分野です。

■ 建設業
5年間で延べ約1.8万人、年平均約3,662人の外国人労働者需要を想定。

IR工事のピークが予想される2028年頃には、他の再開発や国土強靱化関連工事などとも重なり、人手不足がさらに深刻化する可能性があります。

 

■ 宿泊・飲食サービス業
開業3年目までに約5,233人の外国人労働者需要を想定。開業1年目の約1,592人から、2年目には約4,943人へ急増すると試算されており、

IRだけでなく周辺のホテル・飲食店などにも人材獲得競争が波及する可能性があります。

 

■ IR区域(夢洲)
IR施設内だけでも、開業3年目に約1,645人の外国人労働者需要を想定。

そのうち宿泊・飲食サービス業が894人、生活関連サービス・娯楽業が309人とされています。

 

今後の大きなポイントは、外国人材制度の変化です。

建設・宿泊・外食などでは「特定技能」の受入れ上限や、2027年4月から始まる「育成就労制度」の影響が想定されています。

育成就労では一定の条件を満たした外国人本人の意向による転籍が可能になるため、企業間の外国人材獲得競争がさらに活発になる可能性があります。

また、大阪IR特有の課題が「カジノ人材の在留資格」です。

 

海外で経験を積んだディーラーなどの人材を日本へ呼び込む場合、どの在留資格で受け入れるのかが現時点では明確ではないと記事は指摘しています。

「技術・人文知識・国際業務」は専門的なホワイトカラー業務が中心であり、ディーラー等の現場・接客業務への適用には課題があります。

さらに、家族帯同の可否や在留期間なども、海外人材を長期的に確保するうえで重要になります。

大阪IRによる外国人材需要は、近畿圏全体の「総量」だけを見れば限定的でも、特定の業種・時期に需要が集中することが大きなポイントです。

今後は企業による早期の採用・育成、省人化・生産性向上に加え、国による在留資格制度の整備、

自治体による教育・医療・行政サービスなど外国人の生活環境整備も重要になってきます。

 

大阪IR開業に向けて、外国人材の「採用」だけでなく、

「在留資格」「定着」「転籍」「生活支援」まで含めた受入体制づくりが、今後ますます重要になりそうです。

 

※出典:ニッセイ基礎研究所 総合政策研究部 准主任研究員 鈴木智也氏による試算・分析

大阪IRで人手不足が深刻に? 外国人労働者の獲得が激化(TBS CROSS DIG with Bloomberg) – Yahoo!ニュース

 


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